準備委員会企画 

海外招聘講演

2025年 8月31日(日) 13:00 ~ 16:00

紡ぎ:ニュージーランドと日本におけるPCAの共通点と相違点

Interweaving Threads: Shared and divergent perspectives about the PCA in New Zealand and Japan

Brian Rodgers 先生(オークランド大学)

髙橋 紀子 先生(災害地域支援研究所)

押江 隆 先生(西南学院大学)

 ニュージーランドのオークランド大学よりBrian Rodgers先生をお迎えします。Brian先生はイギリスでパーソン・センタード・アプローチ(PCA)、ならびにエモーション・フォーカスト・セラピーを学ばれ、現在、ニュージーランドにて教育、研究、臨床をされています。近年は特に「臨床における(PCAや西欧の)文化と(その土地のローカルな)文化の出会い」、「研究の知見を臨床にどう活かすか」といったテーマにご関心を持たれています。

 これまで本学会では、アメリカやイギリスのPCA実践家、研究者をお迎えした招聘企画がなされてきました。今回、さらなる発展と広がりを見据え、西欧以外のつながりとしてニュージーランドと日本との交流を図れればと思っています。また、西欧とは異なる文化圏でのPCAの実践や研究について、日本の実践家、研究者を交えて、より相互的な意見交換やディスカッションの場を設けられればと思っています。

登壇者紹介

Brian Rodgers 先生

ニュージーランド・オークランド大学で教鞭をとっており、カウンセラー教育プログラムのプログラムディレクターを務めている。過去20年間にわたり、オークランド工科大学、オーストラリアのクイーンズランド大学、スコットランド・グラスゴーのストラスクライド大学など、さまざまな教育機関でカウンセラー教育に携わってきた。
興味関心は、パーソンセンタードおよび体験的カウンセリング、テクノロジーとカウンセリング/心理療法、カウンセラー教育や異文化間コミュニケーションなど多岐に渡る。

Brian先生にとって今回が初めての来日で、日本のみなさんに会うことをとても楽しみにしています。


主要著書

Can we be of help? Cultural considerations regarding personal growth, relationships, therapy, and life (2023)
こちらの論文を日本語訳で読むことができます。以下からダウンロードしてください。

Can we be of help? 日本語版

髙橋 紀子 先生

所属

災害地域支援研究所


略歴

 1977年2月鹿児島生まれ。臨床心理士、公認心理師。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程単位取得後退学。修士(人間環境学)
 東日本大震災発災後、福島県で被災地支援活動を開始し、2014年度から福島県に移住。福島県沿岸部北部でフィールドワークを行う。2022年度からは大学教員としての職から離れ、地域関係機関と協働しながら心理支援活動を行う。


主要著書

レジリエンスを育むフォーカシング、監訳、金子書房(2021)
地域社会:被災地での心理臨床、公認心理師実践ガイダンス3.家族関係・集団・地域社会、分担執筆、木立の文庫(2019)
見立てをたてる行為と共感的理解、ロジャーズの中核三条件 3 共感的理解、分担執筆創元社(2015)

押江 隆 先生

所属

西南学院大学


略歴

 1979年5月大阪生まれ。臨床心理士、公認心理師。関西大学大学院心理学研究科博士課程後期課程修了。博士(心理学)。
 2007年に大阪府茨木市にて「不登校・発達障害児支援グループかすたネット」を、2012年に山口県山口市にて「ほたるネット」を立ち上げ、不登校や発達障害等により学校との関わりに困難を感じている子どもの居場所活動を地域の人びととともに展開する。その他、働く人のためのグループ「関西働き方研究所」や学生相談のグループ「HOTちゃぶ」、学校との関わりに困難を感じている子どもの保護者のためのグループ「ぽとふの会」を運営。2024年に福岡県に転居したいま、自分らしい臨床のあり方を模索している。


主要著書

PCAGIP法の実践: 対人援助職を支える新しいパラダイム、分担執筆、創元社(2024)
現場で役立つ教育相談入門 : 子どもたちの幸せのために、分担執筆、北樹出版(2023)
臨床心理地域援助特論、分担執筆、放送大学教育振興会(2021)